【ただの主婦が東大目指してみた】は、アラサーの家事が苦手で昼寝ばかりしているズボラ専業主婦だったただっちさんが、ひょんなことから東大受験を目指した。
東大と言う最難関大学に挑戦することになったきっかけや夫の反応、そして挑戦する様子について赤裸々に書かれているノンフィクションエッセイです。
本日はこちらのただっち【ただの主婦が東大目指してみた】についてあらすじや感想をお伝えしていきますね。
ただっち【ただの主婦が東大目指してみた】書籍情報
ただっち【ただの主婦が東大目指してみた】のあらすじ
ただっち【ただの主婦が東大目指してみた】のあらすじをご紹介します。
ただの主婦か、ただのクズか・・・
ただっちさんは、自分は専業主婦で子供も居なくて家に居る故に家事を頑張らなくてはいけないと思っており、妻であり女の自分がちゃんとするのが普通であると思い込んでいた。
でも普通のことが出来ないと自分を責めて追い込んでしまい、無意識にあることをしてしまっていました。
家事を頑張らない時間で何をすればいいのか、自分に何が出来るのか、自分は何がしたいのか、何なら許されるのかについて考えてみた。
今までただっちさんが選んできた選択肢は自分のやりたいこと重視だった訳では無く、自分の限界の範囲内だったり他人からの評価や実現しやすさを考えて選んでいたので、そういったものを全部取り除いて自分がどんなことをやりたいのかについて向き合ってみた。
ただっちさんが普通のことが出来ない自分を責めた時に無意識にやってしまっていたこととは・・・?
能力で勝てないなら個性で勝負?
ただっちさんは受験と並行して引っ越しもあった為、朝から一日分の家事と引っ越しの準備を全力でしていたものの、少しでも勉強時間を増やしたいと思っていた。
そしてモチベーションを維持するためにあることを続けていた。
そのあることは受験が終わった後も続けているそうなのですが、それは単純な目標達成だけが目的ではなく、一回きりしかない人生をボーッと過ごさないためにとても大事な作業だという。
そしてそのおかげで自分の人生における目標が明確になり、やる気がみるみる湧いてきて2日間で3冊の研究に関する書籍を朗読し自分の研究計画書を完成させるイメージが膨らんできたそうです。
しかし自分のやりたい研究の先行研究を調べ始めるとそのやりたい研究はすでに他の人によって研究されているものばかりでむしろ研究されていない研究を見つける方が難しいという壁にぶち当たってしまった。
まだ誰もやっていない研究となると奇天烈な研究しか思いつかず、ただっちさんはいっそのことノーベル賞とかではなくイグノーベル章の対象になるような個性派で勝負をした方が合格出来るのではないかということを考えるようになった。
ただっちさんが今も続けているあることとは・・・?
ただの主婦、東大教授に会いに行く
東大の大学院の受験前にはやらなければいけないことがいくつかあるという。
その一つが研究室訪問である。
研究室訪問とは、自分の研究したいことがその研究室で指導が可能かなどの確認をしてもらうため、自分が研究したい分野の研究室の教授に研究計画書を見てもらいアドバイスなどを受けられるチャンスである。
研究室訪問は必須ではないらしいのですが、ネット情報では研究室訪問をしなかった場合は、入試の面接の時に教授と初対面となる為、よほど優秀な人ではない限り不合格にされる人も時々いるという。
そこで教授からは他の大学院も受けているかについて聞かれ、ただっちさんがまだその予定はない旨を伝えたところ、思いがけないアドバイスを言われたことでただっちさんは一気に不安になった。
その思いがけないアドバイスとは・・・?
私が見つけたもの
ただっちさんは毎日二度寝して、適当にご飯を作り、ストレスにならない在宅の仕事をしていた生活を一番の幸せだと思い込んでいた。
そんな生活が幸せだと思える人ももちろんいるが、たっちさんはそんな自分の生活より他人の成功をうらやましく思ったり、時には嫉妬したりしていた。
約30年間の間、自分がどう生きたいのかについて考えるという努力を放棄してしまって、やりたいことがあってもやらない理由を探して結局やらずじまいなのに、それでも文句だけは立派に言っていたという。
今回、東大を目指さなかったらどうなっていただろうと考えると怖くなる。
結婚して主婦になれば大きな夢なんて持っていてもしょうがないと思っていたが、それは大きな間違いであったことに気が付いた。
そしてもう一つただっちさんが今回の東大受験に挑戦したことにより気が付いたことがある。
その気づきとは・・・?
ただっち【ただの主婦が東大目指してみた】の感想
最初にこの本の表紙を見た時は、まさか実話だとは思いませんでした。
なぜならただの主婦が東大を目指すなんて漫画や小説の中にしか出てこない、非現実的なことだと思ったからです。
でも実際に読んでみてこの本が本気で東大を目指したノンフィクションなんだということがわかって、世の中には挑戦するのに遅すぎるという思い込みで諦めてしまうのは勿体ないのではと思わされれました。
そして著者のただっちさんは専業主婦にも関わらず家事が苦手で、そのことについて夫からも指摘されており、なかなか改善しない状況に夫から見放されるのではないかという危機感を感じて努力しようとした。
そんな精神的にどんどん追い詰められていった状況に、これはただっち家だけではなく他の家庭でも起こりうることなのではと思いました。
怠けるとかではなく適性の問題で家事が苦手な人が男女問わず居ると思いますが、家事が得意でそのことに何の苦労もしない人からすれば、きちんと家事をしない人に対して理解が出来ずただ怠けているだけのように見えてしまうかも知れません。
これは家事だけに限らず、会社などでも周りの人が楽に出来ていることが適性の問題でなかなか出来ないという人もいるかと思います。
もしその人の適正に合ってない環境で苦痛に感じることを押し付けてしまうと精神的に相当な苦痛を与えてしまう可能性もあると思うので、自分の当たり前を他人に押し付けてしまわないように気を付けようと思いました。
家事が不得意で一見ルーズそうに見えるただっちさんが本当に東大受験が出来るのか半信半疑でしたが、ちゃんと的を絞って試験対策を練ったり、単なる思い付きのような考えも意外にヒットしたり驚きの連続でした。
最初は絶対に無理だと思っていたのに読み進めていくうちに、読んでいる私も「これはもしかしたらいけるのでは」と少しずつワクワクしながら楽しんで読むことが出来ました。
私もただっちさんみたいに何か挑戦したいものが見つかったら、諦めずにとりあえず挑戦してみようと励まされた気持ちになりました。
ただっち【ただの主婦が東大目指してみた】がおすすめな理由
本著は文章だけではなくただっちさんが書いた漫画も合間合間に描かれており、それがいいアクセントとなってとっても読みやすく感じます。
文章だけだと目標が目標だけにもう少し重たい感じになってしまうかもしれませんが、ただっちさんが描くイラストはゆる~いタッチなのでそれがいい感じに息抜きさせてくれるような気持になります。
もし自分の身近な人が無謀だと思えることに挑戦したいと言い出した時に、自分は何の心配や邪念もなく純粋に応援出来るのかと考えさせられます。
自分の思い込みが相手の可能性を潰してしまうこともあるかもしれないというとても大切なことに気が付かせてもらえる一冊です。
努力の仕方はワンパターンではなく、その人に合った方法を探りつつ色んな角度から試してみるということを著者の実体験から教えてもらえます。。
まとめ
自分の人生このままでいいのかなという思いが少しでもある方には、自分の行動次第で未来は思いがけない道に開けるということを教えてもらえる一冊です。
何かに挑戦する時はよっぽど自信があるものでない限り、「どうせダメだろうな」と諦めてしまう事もあるかと思いますが、実際に挑戦したり体験してみないうちからダメだと決めつけて何もしないのは勿体ないのだなと思わせてもらえます。
例えいい結果に繋がらなかったとしても、自分が自分の思いの為に行動してあげたというその経緯が大事なのではないかと思います。
自分の欠点ばかりを見ていたり、自分には何の価値もないと思っている方は、もしかしたら自分の長所に気が付いていなかったり、自分に向いているものに気が付いていなかったりするだけかも知れず、誰にでも何かしらの才能が秘められていると思います。
ただ、その才能は誰にでもすぐには見つけられるものではないので、自分にはどんな才能があるかを見つける為に何度も空振りするかもしれません。
でもエジソンみたいな偉人達も成功するまでは何万回も失敗しても、その方法が失敗である事を検証したという超前向きに考えて成功し続けるまで実験し続けたので、数回チャレンジしてダメだったとしても諦めるのは早いのかもしれませんね。
もし自分が気になっていたり憧れているものがあるとするのであれば、チャレンジしてみることでその先の人生が大きく変わることもあるかもしれないので、本著を読んでみると背中を押してもらえるような気持になるかと思います。
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