大宮エリー【生きるコント】あらすじや感想をご紹介!思いっきり爆笑したい方にお勧めの作品

元気がない時

東大薬学部を卒業し電通に入社した大宮エリーさん。

そもそも東大薬学部に入ったのになぜ電通に入社することになったのか?

【生きるコント】は、大事な国家試験を休んでまでリオのカーニバルに行ったり、運転免許も持っていないのになぜかピンクのポルシェを貰うはめになったり、普通の自転車を買いにいったはずが競技用の自転車を買わされたり。

本人はいたって真面目なのにすべてがおもしろネタになってしまうという抱腹絶倒な爆笑エッセイです。

今日はそんな、大宮エリー【生きるコント】についてあらすじや感想をご紹介していきますね。

大宮エリー【生きるコント】書籍情報

・発売日:2008年3月
・著者:大宮エリー
・カテゴリー:エッセイ
・書籍分類:文庫本
・ISBN:978-4163700502

大宮エリー【生きるコント】のあらすじ

大宮エリー【生きるコント】のあらすじについて、まずはご紹介していきます。

ビキニ

大宮エリーさんが大学生の頃に友人が何気なく話したもうすぐリオでカーニバルがあるというプチ情報に対してまわりは無関心な相槌を打つだけだったが、大宮エリーさんだけ密かに喰いついていた。

リオのカーニバルが開催される日はちょうど薬剤師国家試験の日だったが、そこで大宮エリーさんは日にちの偶然の一致に運命を感じリオのカーニバルに行くことを口実に国家試験を受けることをサボれると考えた。

そして航空券を買いに旅行代理店に行くと、窓口の人にはただでさえリオは治安が悪いのに、一年で最も危ないカーニバルの時期に一人で行くなんて危険すぎるので航空券は売れませんと涙目で言われてしまった。。。
でも「旅慣れてるから大丈夫!」と説得しなんとか手続きをしてもらうことが出来た。

そして無事にリオに到着し現地人に溶け込むために宿で黄色のビキニとホットパンツに着替えて地元の人が利用している市バスに勢いよく乗り込んだ。

すると車内の乗客のブラジル人たちがビックリした目で大宮エリーさんのことを見て、それまで賑やかだった車内が静まりかえった。

そこではじめて大宮エリーさんはブラジル人は昼だけビキニを着て、夜は普通に服を着ていることを知った。

大宮エリーさんがバスの最前列の端っこの席に座り、もじもじしていたところみんなが何かわめきながら大宮エリーさんの方に押し寄せて来た。

その後の大宮エリーさんの運命はいかに…?

東大受験

意外なことに大宮エリーさんの夢は植物園の園長さんになることだった。

理由は木が好きだったからで、大きな植物園がある大学を調べてみると北大と東大の二択だったが、大宮エリーさんのおかんが一人娘が遠くに行くのを寂しがったため行くなら東大かなと考えていた。

しかし大宮エリーさんはすごく成績が良い訳ではなく、とにかく理数系が出来ず典型的な文系タイプであったが、だからといって文系に進むのはなんか負けた気がして嫌だと感じ、無理やり進路希望には「理系」と書いて出していた。

そしてその度に、大宮エリーさんが間違えて提出したと勘違いした先生がよかれと思ってわざわざ文系に書き直してくれていた。

いよいよ志望校を決めないといけない時期が迫り、担任に呼び出された時に東大の理系を受けたいという意思を伝えると、先生はある考察により東大の方が合格する可能性が高いためいいかもしれないとの答えだった。

そして東大一本に絞ったものの、東大と言う名前に怯えてしまい勉強も思うようには進まなかった。いよいよ試験の日が訪れ大宮エリーさんの苦手な数学からはじまった。

大宮エリーさんはある作戦を立て必死で問題に挑み、解答欄にだいたい書き込めたので見直しをしようと思った時にある恐ろしい事実に気がついた。

はたしてその事実とは…?

カルフォルニアデイズ

学生時代に自分が本当に研究者に向いているのか不安を抱いた大宮エリーさんは、一線で活躍する研究者の生活を間近に見たいと思い春休みにサンフランシスコにある国立研究所に勤めている先輩の元を訪れた。

先輩が大宮エリーさんの滞在を許すにあたって出した条件は「毎日自分(先輩)のために美味しい料理をつくること」だった。

そして室長の計らいで女性研究者の助手をさせてもらえることになったが、大宮エリーさんはまだ専門課程に入っていなかったので助手にもならない役立たず状態のため簡単な単純作業をしていた。

日本とは違い17時半に帰るべく必死で仕事をする研究者ばかりだったので研究所内で談笑することもなく、何かコミュニケーションを取るきっかけを探していた大宮エリーさんは研究所のランチが死ぬほど不味いことに気がついた。

そこで大宮エリーさんはその晩にさっそく買い出しに行き、翌朝に早起きしせっせとある料理を二品作った。

それを研究所に持って行きみんなにふるまうと助手をしている女性研究者のみならず隣の研究室でも好評だった。

そのため次の日もさらにその次の日もある日本食を作り、しまいには「ランチのエリー」と呼ばれるまでになった。

そんな大宮エリーさんに研究者への道は拓けるのか・・・?

ゴッドおとん

大宮エリーさんは映画の「ゴッドファーザー」を観たことはないが、自分のおとんがなんとなくゴッドファーザーに似ていると感じでいた。

その理由は家族に対する過剰過ぎる愛情とそのちょっとずれた愛情の示し方だという。

大宮エリーさんのおとんとおかんは年齢が十歳離れており、今風にいうと歳の差カップルであった。だが大宮エリーさんが20歳を過ぎた頃になんとおとんが10歳もサバを読んでいたことが判明した。

なぜ10歳もサバを読んでいたのかというと、おじいちゃんと言われたくないというものだったが、その理由を聞いて大宮エリーさんは小さい頃のあるエピソードを思い出した。

大宮エリーさんが小さい頃におとんはよく魚釣りに釣りに連れて行ってくれたが、たいてい釣具屋の店主はおとんと大宮エリーさんを見比べると孫とおじいちゃんだと勘違いする。

おとんは大宮エリーさんへの配慮からか、釣り店の店主がおじいちゃんと勘違いした発言をしようとすると、大宮エリーさんに対してちょっと乱暴とも言えるある行動をとった。

そして大宮エリーさんがおみくじに対して必要以上の感情を抱かなくなったのもそんなおとんの影響からであった。

その理由とは・・・?

ポルしぇ~

大宮エリーさんの事務所の一階にはピンクのポルシェが停まっており、それを見たお客さんからはポルシェについて聞かれるため、仕方なく自分のものである事を伝えると毎回ビックリされるという。

そのピンクのポルシェは大宮エリーさんが好んで購入した訳ではなくヘアメイクのSさんから譲り受けたものだった。

なぜそんな大宮エリーさんにSさんがピンクのポルシェを譲ったのかというと、新しく黒のポルシェを購入したからである。

そこでもう乗ることがなくなったピンクのポルシェを欲しがる人もいたが、どんな高値をつけられてもSさんは首を縦に振らなかった。

その理由はSさんならではのあるポリシーによるものなのだが、Sさんは大宮エリーさんにはその資格があると言い、その資格について著者に熱く語るが大宮エリーさんにはそのポルシェを譲り受けるのを躊躇する重大なある問題があった。

その問題とは・・・?


生きるコント (文春文庫) [ 大宮 エリー ]

大宮エリー【生きるコント】の感想

大宮エリーさんのエッセイが大好きで色々読んでいるのですが、どのエッセイも爆笑エピソードが満載で何回も読み直してどんな内容かわかっているのに毎回おもしろいと思ってしまうくらいです。

私は大宮エリーさんの本はよく仕事終わりなどの疲れた時に読むことが多いのですが、読み終わるとなぜか心が少し軽くなっていて私にとって処方薬的な役割になっています。

大宮エリーさんは家の中に居ても外に居ても面白エピソードが満載なのですが、自分も気がついていないだけで身の回りには大宮エリーさん程とかいかないにしても面白いネタが沢山落ちているのではないかと思いました。

生活の中で視点の角度を少し変えてみるだけでも、色んな発見があったり今まで見えなかったものが見えたりするのかもしれないなということに気づかせてもらうことが出来ました。

身の回りのささやかな出来事をいかに楽しめるかということが、人生の豊かさにも影響するような気がします。

私はつい物事をネガティブに見てしまいがちだったのですが、大宮エリーさんのエッセイを読むと、面白おかしく捉えた方が人生楽しそうだな~♪と沢山の気付きをもらえる栄養ドリンク的な一冊です。

大宮エリー【生きるコント】のおすすめポイント

大宮エリーさんは東大出身で大学卒業後は電通に入社し、電通を退社した後は映画監督・脚本家・作家・演出家・CMプランナーなどの多岐にわたるお仕事で活躍されている方なのですが、そんな肩書だけを見ると一見才女で非の打ち所がない完璧な女性像を想像されるかと思います。

ですが大宮エリーさんはそんなイメージとは程遠いくらい破天荒な人生を歩まれており、本人はいたって真面目に取り組んでいてもなぜか爆笑エピソードに繋がってしまうという、ある意味お笑いの宿命を背負っていると言っても過言ではないかもしれません。

お堅そうなイメージの東大出身の人でもこんな面白い人がいるんだよということを知ることが出来るのでおすすめです。

大宮エリーさんのご家族や仕事仲間や友人や知り合いには強烈なキャラの方が多くネタが尽きません。

そんな人達を引き寄せてしまうのは大宮エリーさんご自身もなかなかの強烈キャラなのですが、もし自分にこんな友達がいたら楽しいだろうな~♪と思わせてもらえる一冊です。

本著の解説を元ラーメンズの「片桐 仁さん」が書いており、そこで語られる大宮エリーさんの驚愕なエピソードもとても面白く、仕事仲間目線で見た大宮エリーさんの凄さを知ることができます。

また、大宮エリーさんは「おすぎとピーコ」のおすぎさんとも親交があり、本著ではおすぎさんとの対談トークで薬学部を目指したきっかけやトヨタと電通に受かった時に、電通を選んだ理由などについての詳細が書かれている。

大宮エリーさんならではの発想力や凡人では収まりきらない器だということを思い知らされるエピソードが満載です。

まとめ

嫌な事があって落ち込んでいる時などに本著を読むと嫌でもクスっと笑えて気分転換出来ること間違いなしです。

本人は笑わせようと思って爆笑エピソードを作っている訳ではなく、色んなことに大真面目に取り組んでいるのになぜか爆笑エピソードになってしまうという所もまたたまらない要素です。

普通の人がなかなか経験出来ないくらいの色んなピンチを経験している大宮エリーさんのエピソードを読むと、つい色んなことをネガティブに考えがちな方にはどんな状況でもこうやって後で笑い話に出来るようになると人生が更に豊かになると思わせてもらえる一冊です。

もし一見ネガティブに思える出来事が起きたとしても「よし!これでネタが一個出来た!」と思えるくらいになれるかもしれません。

一つ一つのエピソードが3~5ページほどなので、気になるページからランダムに読んでも楽しめる作品です。

そのため、ちょっとした隙間時間に読んでいただきやすいと思います。

どの章もいい意味で統一感がないので色んなジャンルの面白い話を楽しむことが出来ます。

もし友人や知り合いが落ち込んでいたり元気がない人がいたら、ぜひこちらの本を気分転換のアイテムとしてプレゼントするのもよいかと思います。

本だと自分のタイミングのいい時に読めますし、どんな年代の人にも楽しんで読んでいただける内容ですのでおすすめです。

★この本が気になった方にはこちらの本もおすすめです★


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