高橋 久美子【暮らしっく】あらすじや感想をご紹介!日々の暮らしを大切にしたいと思っている方にお勧め

癒されたい時

【暮らしっく】は、「チャットモンチー」の元ドラマーで現在は作家や作詞家として活動されている高橋 久美子さんが著者です。

夫と暮らす古い一軒家での日々の暮らしの様子や愛媛の実家について自然体な文章で生活の中での楽しみや癒し、そして幸せについて書かれているエッセイ。

今日はこちらのエッセイ、高橋 久美子【暮らしっく】のあらすじや感想、またおすすめのポイントについてお伝えしていきます。

高橋 久美子【暮らしっく】書籍情報

・発売日:2022年11月
・著者:高橋 久美子
・カテゴリー:エッセイ
・書籍分類:単行本
・ISBN:‎9784594093419

高橋 久美子【暮らしっく】のあらすじ

高橋 久美子【暮らしっく】のあらすじについて、ご紹介します。

人と人との距離感

コロナにより今までのように人と会えない状況になったことにより、直接会える時間がいかに貴重だったかに気付くと同時にそれと同じくらい一人の時間も大切なのだということに気が付いた。

高橋 久美子さんが夫と共に友人の悩みについての話を聞いていた時に「他の友達に相談したら、こう言ってくれた」という言葉が返ってきた。

それを聞いて高橋久美子さんは他の友人の意見がどうであれ結局は自分が決めるしかないのだから、他の人の意見を求めても堂々巡りであることに気づいて欲しいと思いつつもそれがなかなか簡単なことでないということもわかっている。

そして「友達の定義ってなんなの?」という夫の問いを聞いて、高橋 久美子さんも自分にとっての友達とはなんだろうと考えてみた。

すると大人になって自分の悩みを人に相談することもされることもほとんどなくなったことに気がついた。

高橋 久美子さん梅の実に例えた心の状態とは・・・?

親と子供の捨てない合戦

久々に実家に帰省した友人からの電話で、物を捨てられない親と喧嘩になった際に「全部思い出があって捨てられない」と言われたと聞き、高橋 久美子さんはご両親の家なのだから好きにさせてあげたら?と答えた。

たとえ家族だとしても正論を盾にして使ってないことを理由にあれもこれも捨てろと言われるのは悲しい気持ちになるし、他人にとってはガラクタに見えたとしても本人にとっては宝物だということもある。

両親や姉妹との間でも親しき仲にも礼儀ありということを忘れてはならないし、自分の価値観を押し付けることはせずに、それぞれを認め信じ合うことが大切なのではないかと高橋 久美子さんは年を経てそう思うようになった。

母から届いた手紙に書かれていた深い愛情を感じる言葉とは・・・?

見せられない部屋

高橋 久美子さんは自分の書斎はとても人に見せられる状態ではなく、本とCDの山がいくつもありそれは増える一方である。

でも好きな物は別腹でありそういう余白を生活の中に残しておくことが自分の心を豊かにし、気持ちを癒してくれたり前進する力になってくれると考えている。

そして衣類も今ある物を上手に使いまわしてもう服は買わないと心に誓ってみるものの、素敵な洋服に出合うとその決意はあっけなく覆ってしまう。。。

そのときめく気持ちは大切にしたいと思い、買う時にはその服はどのような工程を経て作られているのかなどを知るようにし、なるべく環境や人に負担がかからずに作られた服を身に着けたいと思うようになった。

本、CD、衣類の他に保存食を作ることが好きな高橋 久美子さんは、まだ去年の梅酒を飲み切っていないのについつい今年も梅を漬けようとしてしまうという。

そんな多趣味な高橋 久美子さんに対し、母親が趣味が多い人を例えた言葉がとても素敵だった。その言葉とは・・?

どこで誰と暮らすのか

コロナの影響か2021年の東京23区からの転出者が転入者を上回ったという集計が出たが、これは過密が普通な状態の都市よりも多少不便でもゆったりと過ごしたいと思う人が多いのではないかと高橋 久美子さんは考える。

そして10年後の50歳になった自分はどこで何をしているのだろうと想像してみたが、少し前までは山梨や長野に住みたいと言ってたのに、実家の愛媛のことが引っかかっており祖父が残してくれたみかん畑を維持したいという気持ちもあった。

ただ、慣れ親しんだ東京から去るということはとても覚悟がいるが、近くに住んでいてもそう頻繁には会わない友人も沢山居て、高橋 久美子さんは重要なのは距離ではないということに気がついた。

「住めば都」という言葉があるが、完璧な人間がいないのと同じように完璧な街もなく、大切なのは自分が何に重きを置いて生きるのかということである。

はたして高橋 久美子さんはどこで暮らすという結論を出したのか・・・?


暮らしっく [ 高橋久美子 ]

高橋 久美子【暮らしっく】の感想

私が高橋 久美子さんの本を初めて読んだのは「その農地私が買います」だったのですが、「暮らしっく」というタイトルに惹かれてたまたま手に取った時にこの本も高橋 久美子さんが書かれたことに気が付きました。

「その農地私が買います」は、主に高橋 久美子さんのご実家の農地に関する内容だったので、高橋久美子さんがどのような生活を送られているかについての詳細はあまり書かれてはいませんでした。

こちらの本には高橋 久美子さんの日常が細かく書かれており、読み手が情景を想像しやすい文章なので読んでいてとても楽しい気持ちになりました。

若い頃は都内の刺激的な所に惹かれ、自分が生まれ育った田舎の良さをあまり理解出来ていなかったのですが、年を取るにつれて田舎の自然の多さや四季折々の変化を感じることが出来る豊かさを感じました。

そして高橋 久美子さんの生活も派手さは無く自然を大切にされていることが伝わってきました。

高橋 久美子さんの生活は決してハードルが高くなく、自分でも気軽に取り入れられそうなことが沢山書かれていたので、心豊かな生活を送る為に自分のために時間と手間をかけてあげたいなと思うことが出来ました。

高橋 久美子【暮らしっく】おすすめポイント

まさに高橋久美子さんは地に足が付いた生活を送っており、今はコンビニなどで手軽にご飯を買えたり、ファストファッションなどで安く服が買えてすぐに服を買い替えたりする風潮とは真逆の生活を送っています。

手間をかけて食事を作ったり保存食を作ったり、長年着ているお気に入りの服にほころびが出来ると丁寧に繕ったりしながら生活する姿に、忘れかけていた大切なことを教えてもらうような気持になると思います。

最近はご近所付き合いなどが希薄になっていますが、高橋 久美子さんはご近所付き合いを大切にしています。

ちょっとした物の御裾分けや日頃の挨拶にもあたたかいものが滲んでいて、自分もそういった繋がりを大切にしていきたいなと思わせてもらえると思います。

高橋 久美子さんは実家がある愛媛で畑仕事もしており東京と愛媛の2拠点生活をおくられているのですが、現在は田舎に移住をされる方も増えているものの実際に住んでみてから合わなかったということもあるということをよく耳にします。

そのため高橋 久美子さんのようにまずは2拠点生活から始めてみると移住のハードルが少し低くなってトライしやすいということを学ばせてもらえます。

高橋 久美子さんのお金では買えない豊かな生活を送られている姿に、生活を大切にするということは自分を大切にするということに繋がるのだなと、忘れかけていた大事なことをこちらの本を読むことで思い出させてもらえるような一冊です。

まとめ

チャットモンチーのファンの方には、元メンバーである高橋 久美子さんがどのような暮らしをされているのかが垣間見えるので、とても楽しく読んでいただけると思います。

仕事が忙しくて家には帰って寝るだけの生活だけだったり、食事を作る気力が無かったり面倒でコンビニやインスタントのご飯で済ましてしまう生活を送られている方には、こちらの本を読むことで生活を大切にすることは自分を大切にすることに繋がるのだなということがわかると思います。

都会の生活に慣れてしまっている方には、自分が気づいていないだけでちょっと意識してみるだけで、身の回りには豊かな自然や優しさや繋がりなどが満ちあふれているということに気づかせてもらえる一冊です。

日々の生活の中で落ち込んだり元気がなくなってしまうことがある方には、高橋 久美子さんの心の栄養補給やリセット方法が参考になると思います。

自分にとっての処方薬を持っていればいざという時に自分の心を救う手当が出来るということを教えてもらえるような内容が沢山書かれているのでとてもおすすめです。

★この本が気になった方にはこちらの本もおすすめです★


その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱 [ 高橋久美子 ]

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