綿貫淳子【南極の食卓】あらすじと感想!夢があったり新しいことにチャレンジしたい方におすすめ

勇気を貰いたい時

【南極の食卓】は、アラフォーで息子さんがいる兼業主婦が「第57次南極地域観測隊」の調理隊員として昭和基地に行き2年間勤務したことについて、調理隊員を目指したきっかけや選考されるまでの経緯、そして南極での生活や帰国してからのことについて赤裸々に書かれているノンフィクションエッセイです。

夢があったり新しいことにチャレンジしたい方にはピッタリなはず、と感じました。

ということで今日は、綿貫淳子【南極の食卓】についてあらすじや感想を詳しくお伝えしていきたいと思います。

【南極の食卓】書籍情報

・発売日:2023年1月
・著者:綿貫 淳子
・カテゴリー:ノンフィクションエッセイ
・書籍分類:単行本
・ISBN:978-4-259-56747-7

綿貫淳子【南極の食卓】あらすじ

綿貫淳子【南極の食卓】のあらすじについて、まずはご紹介します。

私って、調理隊員できそう?無理そう?

綿貫 淳子さんは家族に南極に行きたい思いを話してみたものの、みんなはどうせ無理だろうというような反応で本気にはしてもらえず、それに対して当たり前の反応だと思うものの、この自分の本気を本当にするためにはどうすればいいのか悩む日々を送っていた

そこで綿貫 淳子さんは南極地域観測隊調理隊員のOBである方に、自分は本気で南極に行きたいという気持ちを打ち明けたところ厳しい答えが返ってきた。

過去に女性が調理隊員に選ばれたのはたった一例で、しかもその人は一般公募で合格した一般人ではなく海上保安庁の方でした。

その厳しいある言葉を南極地域観測隊調理隊員のOBの方は綿貫 淳子さんに向けて伝えたのだが、それに対し綿貫 淳子さんは逆に愛情を感じたという。

そのOBの方が綿貫 淳子さんに伝えた厳しい言葉とは・・・?

3度目の正直を目指して、ひっそり料理修行の日々

南極地域観測隊の応募は毎年秋に行われ、募集要項は例年8月頃に開示されるそうなのですが、調理隊員の条件は綿貫 淳子さんが応募を考えていた当時は「2通以上の推薦状」と「調理師免許を有していること」の2つであり、意外なことに年齢や性別や特殊な資格や経験についてなどの条件はなかったそうです。

綿貫 淳子さんはそれまで2回挑戦していましたが、1回目の時は書類選考で落選し2回目は面接で落選してしまった。

募集は毎年1度しかない為、モチベーションをキープするのは非常に大変であり、綿貫 淳子さんは初回の応募と同時に非常に思い切った決断をしました。

その思い切った決断と理由とは・・・?

相方さんとの絶妙な相性。日々の献立作り

調理隊員は綿貫 淳子さんの他に一度調理隊員の経験がある相方さんと2人体制だった。

てっきり南極でのメニューは日本に居る時にほとんど決めてから出発するのかと思っていたが、綿貫 淳子さんと相方さんがメニューを決めていたのは、6月に開催されるミッドウインターフェスティバルというイベントでのメニューのみだったそうです。

その日だけは普段使い出来ない食材が使えるので綿貫 淳子さんと相方さんはそれぞれの得意分野である和食とフレンチをそれぞれが担当しフルコースを作ることになりました。

出航前の仕入れの時点でそのフルコース用の食材も調達しておき、フェスティバルまではその食材には手を付けずにとっておかなければならなかった。

フェスティバル以外の食材について相方さんがメニューに固執しない理由が実際に南極に行ってからはじめてわかった。

相方さんがメニューに固執しない理由とは・・・?

南極ではごみを出してはならない、というルールはどこまで本当?

綿貫 淳子さんは南極で出たごみは全て日本に持ち帰らなければならないということについて、事前の講習などで理解していたものの、知っているのと実際にやるのは別の話であり、南極に行ってみてその大変さに綿貫 淳子さんははじめて気が付いたという。

南極でも日本と同じような感覚で分別して集積場に持って行けばいいと軽く考えていた綿貫 淳子さんは、現地に行ってみるとそんな簡単な話でないということを痛感した。

綿貫 淳子さんがごみについて自分事として捉えられるようになったのは、ごみの処理担当者はたった一人しかおらず、その担当者が全てのごみを一人で処理している姿を身近で見ていたことも大きな理由だったそうです。

ごみ担当者の負担を減らすためになるべくごみを出さないように日々工夫していたが、唯一直接廃棄したものがあった。

その唯一直接廃棄したものとは・・・?

どこにいても、体に音の洪水がなだれ込んでくる

綿貫 淳子さんが南極から日常の生活に戻り、街中に出てみるとわけの分からない音が大量に聴こえて来て頭をかかえたくなるほどの状態が数週間続いたという。

日本で暮らしていると、日常的に電車の音や救急車の音など生活しているとさまざまな音が耳に入ってきますが、暮らしているうちにその音に対して無意識に慣れていき特に気にならなくなりますが、南極で2年間生活していたことによりあらゆる聞きなれない音に対して危険予知が働く状態になっていたそうです。

そして南極で極力ごみを出さない生活に努めていたため、日本に帰国後も生活しているうえで出るごみに対してだったり、食後にラーメンやうどんの残った汁を自宅のシンクにながすのにも抵抗を覚えてしまうようになってしまったという。

そのような日々を過ごしているうちに体の調子が悪くなったように感じて健康診断や婦人科でも検査を受けたが何も異常は見つからなかったそうです。

その為、原因がわからないまま3か月ほど過ごしていたが、綿貫 淳子さんはある時何が原因かについて気が付きました。

綿貫 淳子さんが気づいたその体調不良の原因とは・・・?


南極の食卓 女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵 [ 渡貫 淳子 ]

綿貫淳子【南極の食卓】の感想

「南極料理人」の映画を観たことがあったのですが、てっきり調理隊員は男性だけという思い込みがありました。

でも本著の表紙の女性がフライパンを持って南極の氷の上に立っているイラストを見た時に「え?女性でも調理隊員になれるんだ!」とビックリしてすぐに手に取ってしまいました。

「南極料理人」の映画の内容もすっかり忘れていたので、本著を読むまで調理隊員は研究所の方や自衛隊員の方などが担当されているのかと思っていたのですが、まさか一般公募でも募集されているとは知らなかったので本当にビックリしました。

限られた食料の中での調理の為、てっきり食事は質素なものばかりなのかと思っていたのですが、日本で食べている食事とそう大差ない食事が提供されていることを知り驚きました。

それはただでさえ過酷な環境に身を置いている他の隊員の方達にストレスを与えないようにやホッとしてもらったり楽しんでもらう為に、色んな工夫をしながら取り組まれているということに感銘を受けました。

自分の好きな物を好きなタイミングや量も好きなだけ食べられないという生活を2年も送るのは想像以上に大変だと思います。

そんな過酷な環境の中でもハレの日の食事やイベントの時には特別なお料理でお祝いしたり、そういったことがどれだけ隊員さん達の心を癒してきたのだろうと、食事の大切さについて考えさせられました。

綿貫淳子【南極の食卓】のおすすめポイント

2009年に堺雅人さんが主演で「南極料理人」という映画が公開されましたが、本著は女性が調理隊員として南極に派遣されることになったきっかけやどのような方法で選考されるのかについてなどの詳細が書かれており、普段なかなか知ることのない世界のお話を知ることが出来ます。

2年間の限られた食料をどのように調整しながら調理していくのかや、どんなメニューを作っているのかや南極という特殊な環境の中だからこその事情を知ることで、いかに自分がいる環境が恵まれているのかを再認識させてもらえます。

南極に行ってからだけではなく行く前にどのような準備が必要なのかについて細かく書かれており、近所にあるスーパーなどですぐに食料を調達することが出来ない環境に対してどのような点を注意すべきなのかなど、これは南極に限らず例えば被災した際などにも参考になると思います。

南極の環境を汚さない為に、極力ごみを出さない工夫や廃材の量をどのように減らすのかなど、普段ゴミを出すことになんの違和感も感じていない自分にはハッとさせられることが沢山書かれております。

アラフォーで普通の兼業主婦の方がなんのコネもなく調理隊員の試験に合格するというまるで映画や漫画の世界のような話ですが、実際に自分の夢を諦めることなくひたすらそれに向かって邁進した著書の情熱に、同じように夢ややりたいことがある人は触発されたり背中を押してもらえるような気持になるかと思います。。

まとめ

料理が好きな人には、制限された環境の中でどのように料理を作るのかやどういった料理を作るのかがこと細かく書かれておりますのでとても楽しんで読んでいただけると思います。

本著の中には料理の写真や基地の内外の写真も掲載されておりますので、どんな料理を作られていたのかやどんな環境で生活していたのかとても参考になります。

やりたい事があるけど怖くて挑戦出来ない方や、自分の人生がこのままでいいのかと悩んでいる方にとってはとても勇気を貰える一冊だと思います。

周りからみればどれだけ無謀な夢だと思われても、本人が諦めない限りその夢を奪うことは出来ない。

夢を見る自由はどんな人にとっても平等に与えられた権利であり、年齢は関係なく挑戦することの大切さを教えてもらえます。

環境問題について関心がある方には、南極での環境対策だけではなく日本でもどのような対策が出来るのかなどについてこと細かく書かれているのでとても参考になるかと思います。

自分たちが何気なく出しているごみを、少し意識するだけでも減らせたり地球に優しい行動に繋がるという事を知ることが出来ます。

★この本が気になった方にはこちらの本もおすすめです★


南極ではたらく かあちゃん、調理隊員になる (角川文庫) [ 渡貫 淳子 ]

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