【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】は、アラフォー独身女性の著者が12年間彼氏と同棲していたが、いわゆる方向性の違いから別れて同棲を解消し一人暮らしを始めたものの、そこで初めて一人暮らしに向いていないことに気が付いた。
そこでたまたま思い付きでオタク友達にルームシェアを提案したところ、すんなりOKが出たがそこから紆余曲折ありオタク女子4人でルームシェアをすることになった経緯とルームシェア生活の様子についてとても面白く書かれているノンフィクションエッセイです。
今日はその、藤谷千明【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】についてあらすじや感想をご紹介していきますね。
とってもおすすめですよ。
藤谷千明【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】書籍情報
藤谷千明【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】のあらすじ
藤谷千明【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】のあらすじについて、まずはお伝えしますね。
「面白いほうに5000点」
自分が一人暮らしに向いていないということに気が付いた藤谷 千明さんは、Twitterで友人が将来の不安について吐露したツイートを見てその思いに対して激しく共感し、その時に一緒に暮らすのはべつに家族や好きな異性に限らなくてもいいのではないかということに気が付いた。
そしてそのツイートをしていた友人にルームシェアしてみないかとLINEをしてみたところ、関西人ならではの「唐突やね!」というきれいなツッコミを入れてきた。
その友人に唐突にルームシェアを持ちかけた経緯などを説明してみたところ、意外なことに好意的に受け取ってくれて、とてもいい感触の返事をくれた。
だが友人からはある理由によりもう一人入れた方がよいとの提案があり、その視点は藤谷 千明さんが気づいていなかった点だった為、その理由に激しく共感した。
友人がもう一人入れた方がいいと言ったある理由とは・・・?
初めて知る、みんなの本名
部屋探しに苦戦したもののなんとかルームシェア可の物件が見つかり、入居手続きの資料を記載する時に初めて本名を知った友人もいたという。
なぜかというと今まで友人とはお互いハンドルネームで呼び合っていた為、相手の本名を知る機会がなく、想像していなかった予想外の苗字に驚いた。
まるで本名の方がペンネームと言ってもしっくりくるような人もいたが、今回ルームシェアをする機会がなかったらずっとこのままお互いの本名を知らないままということも考えられる。
そして審査を申請する為にいくつかの保証会社を選定し、藤谷 千明さん達が選んだ保証会社は住人以外の保証人が必要だった。
連帯保証人を付ける場合は、契約者がフリーランスだと連帯保証人が社会保険加入者でないと審査的に難しいかもしれないと不動産業者からのアドバイスがあった。
藤谷 千明さんは定年後に自営業に転向していた親に頼もうとしていたのだが、親には頼めないということがわかった。
藤谷 千明さんはある理由により、保証人を他のメンバーに依頼するのは気が引けるということで会社員である妹さんに保証人を依頼することにした。
はたして妹さんの答えは・・・?
「言ってみるもんだね」を積み重ねる
会社員であるシェアハウスメンバーの会社には福利厚生として家賃補助の制度がありますが、その条件として「本人か、配偶者や家族が契約している賃貸住宅であること」というものがある。
その為、ルームシェアをする物件の賃貸借契約書にそのシェアハウスメンバーのの名前が載っている必要があるのですが、藤谷 千明さんが全員を代表して不動産の手続きを行っていた為、不動産の担当者の方にあることを提案してみたのですが「それは難しいですね」との芳しくない回答だった。
とはいえそこで諦める訳にもいかず、シェアハウスメンバーが再度社内規定を確認したところ「賃貸借契約書もしくはそれに準じるもの」との記載を見つけ、不動産業者も巻き込んでその準ずるものの書類を作成しようという作戦を企てた。
会社的には今までそういった書類で対応した前例がなかったらしく、はたしてその結果は・・・?
女同士だからって揉めるとは限らない
藤谷 千明さんが女性4人でルームシェアをしていることを知った人から女同士で暮らしていて揉めないのかという質問をよく聞かれたのですが、藤谷 千明さんはこの質問に対する意図が全くわからなかったという。
藤谷 千明さんが自衛隊に入隊していた時も、独身の人は全員寮に住む決まりがあったので藤谷 千明さんも女子寮に住んでいましたが、男性の自衛官から女子同士は仲が悪いと決め付けたような適当なことを言われたという。
それに対して藤谷 千明さんは女性同士だから揉めるという訳ではなく、実際は男子寮でも色んな事が原因で毎日のようにいざこざが起きているのを知っていたので、世の中には女同士の仲の悪さや揉め事を凝り固まった先入観で見ている人がいることに対してモヤッとした思いがあった。
今回、実際に女性4人で暮らしてみると揉めごとらしい揉めごとは起きていないのですが、唯一それらしき事が起きたのはみんなで話している時に藤谷 千明さんが深く考えずに軽い気持ちである単語を使ったことにより、みんなから集中砲火を受けたことぐらいだという。
藤谷 千明さんが集中砲火を受けるきっかけになったある単語とは・・・?
藤谷千明【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】おすすめポイント
一言で「オタク」と言っても、どんな性格なのかやオタクの度合いなど人それぞれですので、本著を読むことでもしかしたら「オタク」のイメージがいい意味で少し変わると思います。
本著は女性同士のルームシェアについて書かれていますが、男性同士だったり男女混合のルームシェアのケースの場合でも該当するケースが沢山あるので、ルームシェアを考えていたり興味がある人には、ルールブックのような一冊です。
藤谷 千明さんがルームシェアすることになったきっかけは一般的にはネガティブなあることが起きたからなのですが、結果的にそのおかげでルームシェアをすることになり楽しく暮らしを手に入れたので、悪いことが起こったからといって決してその先の人生も悪いことが続く訳ではないという励みになる本です。
本著を読むまでは物件を探すのがそんなにハードルが高いと知らなかったのですが、物件探しや手続きの際のことが赤裸々に細かく書かれているので、ルームシェアや同棲を考えている方はどのような点を気を付けておかなければいけないか事前に学ぶことが出来ます。
藤谷千明【オタク女子が、4人で暮らしてみたら。】の感想
以前よりシェアハウスという形態が普及したものの、意外と身の回りにはシャアハウスをしている人が居ないのでどういう感じなのかを直接聞く機会は無かったので、他人が大人数でどんな風に暮らすのかとても興味がありました。
シャアハウスと聞くとメリットもありますが、その分デメリットもあるのでなかなかハードルが高いイメージがありました。
本著に出て来る人達は、一緒に住む前や実際に住んでから色んなルール決めなどをきちんとされていることも上手くいっている秘訣かなと思いました。
それぞれの得意分野を共同生活で発揮したり、他人の趣味を尊重しつつも一緒に楽しめる所は目一杯楽しんでいる雰囲気が伝わっていてとても楽しそうに思えました。
他人と一緒に暮らすということは、自分のペースだけで暮らす訳にはいかなけれども、その分思いがけない発見や体験をさせてもらえたり、楽しいことや悲しいことも一緒に共有出来る人がいるということはとても豊かな生活でもあるなと思いました。
まとめ
ルームシェアやシェアハウスに興味がある方には、実際に他人と暮らす際にどのような点に注意した方がいいのかについてとても参考になる例が沢山記載されていると思います。
本著では住んでからのことではなく、メンバー探しから物件探し、家賃の割り当てなどについてとても詳しく書かれてますのでイメージしやすくておすすめです。
本著は4人の女性のルームシェアでしたが、同性同士の生活だけでなく異性と暮らすケースでも参考にすべき点は多々ありますので、例えば問題が起きた時はどのようにして一緒に改善していくかなど色んなことに気づかせてもらえると思います。
本著でルームシェアをしている人はたまたまオタク女子の方達でしたが、オタクと言っても似た趣味があったり全然趣味が違ったりするものの、人の趣味を批判したりなどはせずにお互いに尊重しながら上手く生活しており、誰かと暮らすことに悪いイメージを持っている方は本著を読むことでルームシェアのイメージが変わるかと思います。
実家暮らしでつい家族のサポートに甘えてしまいなかなか自立出来なかったり、一人暮らしだとどうしても自堕落な生活になってしまう方には、ルームシェアをすることで生活にメリハリがついたり交友関係も広がったりする可能性があるということを教えてもらえるような一冊です。
★この本が気になった方にはこちらの本もおすすめです★
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