大阪生まれのイラストレーターである益田ミリさん。
【しあわせしりとり】は、そんな彼女による「しあわせは、つながっていく。」と思える子供の頃の思い出やこぼれ落ちる日々についてのあんなことやこんなことが、しりとりのように連鎖する様子を綴った、気持ちがほっこりするエッセイ集です。
【しあわせしりとり】書籍情報
・発売日:2019年4月
・著者:益田ミリ
・カテゴリー:エッセイ
・書籍分類:単行本
・ISBN:9784909394200
おすすめ目次ピックアップ
〈天ぷら屋で星に願う〉
益田ミリさんが友人たちとちょっといいお値段がする天ぷら屋さんに行き、カウンターに座りふわふわのおしぼりで手を拭いている時に、なぜかふとある人達のことを思い浮かべた。
そして締めのデザートを食べている時に、ちょうど七夕が近いということでお店の方から短冊とペンを渡された。
願い事には規模よりスピードという考え方もありますが、今すぐお金をもらえるが長くまでばより多くお金がもらえる場合、著者が子供の頃は〇〇派だったが、大人になった今は断然〇〇派である。
そんな著者がどんな願いを短冊にしたためたのか。
そしてカウンターでふと思い浮かべたある人達とは・・・?
〈いつだって優しい自分の机〉
誰にでも思い当たる節があると思いますが、大人の世界には表面上の付き合いというものがあります。
とはいえそんな表面上の付き合いの中でも、なにかの拍子にチクリとくることがあるが、表面上だからといって気にならないことなんてものはない。
そんな著者にとってほっと出来るある場所がある。
その場所は子供の頃から同じように著者の心を守ってくれた。
その場所とは・・・?
〈宿題じゃないのに作文を〉
著者がインタビューを受けていて盛り上がっている話している時に、ふいに楽しいのはわたしだけかも・・・と我に返ることがあるという。
インタビューは会話とは違い取材を受ける方が一方的に話している状況なので、インタビュアーの人にそんなにおもしろくもない自分の話を延々聞かせてしまったという自責の念がインタビュー後に押し寄せてくる。
そんな著者は小学生の頃、教室で先生に意見を聞かれても手を挙げることができず、夜布団に入ってから思いを巡らし自分の意見を頭の中で発表していた。
ある日、母親の職場まで自転車でついていたことがあったのだが、初めて車通りの多い道を走ったのでハラハラし、そのことを夜に母に話すと思いがけない提案をされた。
母の口から出たのはとっても素敵な提案だった。
その提案とは・・・?
〈帰省中にほろりきた〉
著者が実家に帰省していた時に就寝中に地震による大きな揺れで目を覚ました。
幸い大きな被害はなかったが、著者と母親の二人で後片付けをしていると玄関のチャイムが鳴り、ご近所さんが地震対策についてアドバイスを伝えてまわっていた。
今回はたまたま東京から大阪の実家に帰省中だったので、同じ思いを共有してくれる相手がいたり心配してわざわざ様子を見に来てくれるご近所さんもいて、そのことが救いにもなった。
だが東京の独り暮らしをしている家には懇意にしてくれるご近所さんはいない。
そんな環境について著者が考えたこととは・・・?
〈いつもうつむいて歩こうよ〉
著者は歩いているときに前方に落としものを発見すると、わくわくする傾向がある。
だが手袋や靴下、ピアスなどのセットで使うものの片方が落ちているのを発見するとちょっと切なくなる。
落とし主も気の毒だが、それより離ればなれになった落とし物たちについ感情移入してしまうという。
「子供時代に大人はどんなことを考えているのだろうとよく想像していたが、いざ自分が大人になってみるとこの程度のことである」という言葉は著者以外の人も意外と思っていることではないだろうか。
そんな著者が友人たちとの食事会に参加した際に、ある青年が初参加した。
著者はその青年のことを知らなかったが、青年は著者のことを知っていた。
青年が著者のことを覚えていたのが意外な理由であった。
その意外な理由とは・・・?
しあわせしりとり [ 益田 ミリ ]
おすすめポイント
益田ミリさんの文章はその光景を思い浮かべやすく、頭の中で想像しながら文章を読むことが出来ると思います。
とくに小難しい話はなく普段の生活で感じたことや他愛のないお話が多いのですが、「ふふっ」と微笑ましい気持ちになり肩の力を抜いてくれるような素敵な本です。
一章一章が3~4ページほどの短いタイプのエッセイなので、隙間時間に気軽にちょこっと読むことも出来ますし、気になった章から読んでいくことも出来るので気分転換にもとってもおすすめです。
色んなテーマを題材に綴られているので、飽きることなく最後まで楽しんで読むことができます。
益田ミリさんのエッセイはタイトルもセンスがある付け方をされているので、タイトルも含めて楽しんでいただけるかと思います。
MOMOの感想
益田ミリさんの作品が好きで色々読んでいるのですが、どの本も「わかるわ~。」と共感する部分が沢山あり、まるで友人や知り合いのお姉さんのお話を聞いているような気持になります。
なかなか身近な人には直接言えないことをエッセイで書かれていたりするのですが、誰にでもそういうことがあるかと思います。
益田ミリさんのエッセイのように日記に書いたりTwitterで匿名でつぶやいたり匿名でブログに書いたりという風にしている人もいるかもしれませんね。
そうやって何かしらの形で自分の思いや考えをどんな手段であれ外に吐き出してみるというのは、自分の思考の整理にもなるのでいいなと思えました。
益田ミリさんのエッセイには子供時代のエピソードがよく出てくるのですが、そのエピソードを読むとふいに自分の子供時代のことを思い出したりすることがあります。
今の流行り言葉でいうと「エモい」というのかもしれませんが、どちらかというと「甘酸っぱい」というような気分を味わえました。
【しあわせしりとり】はこんな方におすすめ
『すーちゃん』が映画化したり『僕の姉ちゃん』などがドラマ化されてた益田ミリさんのエッセイですが、30代~50代の女性の心に特に刺さるエピソードが盛りだくさんかと思います。
映画やドラマがきっかけで益田ミリさんを知った方には、ぜひエッセイも読んでみていただくと楽しんでいただけるかと思います。
本書には益田ミリさんの手書きのイラストが挿絵として載っているのですが、益田ミリさんのイラストのタッチがゆる~い感じなので、見ている方もなぜかホッとさせるような不思議な魅力があります。
息抜きしたい時や小難しい本は疲れるから読みたくないという方にもさらっと読める構成になっているのでおすすめです。
本著の中に「日記」という章があるのですが、人の書いた日記はめったに見る機会はないと思います。
もし日記をつけてみようかなと考えている人には、こんな風に何気ない日常について書いてみると後で読み返すとなかなかおもしろいといういい見本になるかもしれません。
★この本が気になった方にはこちらの本もおすすめです★
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