【歌い手社長】は、新世代歌い手グループの「いれいす」のリーダー兼日本最大級の2.5次元アイドル事務所「株式会社VOISING」の代表でもある「ないこ」さんによる著書。
ド田舎の普通の家庭に生まれたのちに一部上場企業のITメガベンチャーに就職しただの社会人だった。
そんななないこさんがどのようなきっかけで2.5次元アイドルになり、その後社長になるまでのエピソードや応援してくれるファンの方達への想いが書かれているエッセイです。
それではないこ【歌い手社長】のあらすじや感想と、おすすめのポイントについてもご紹介していきます。
ないこ【歌い手社長】書籍情報
ないこ【歌い手社長】のあらすじ
ないこ【歌い手社長】のあらすじをご紹介します。
「俺TUEEE系」主人公になってた高校時代
ないこさんが自分の人生の中で一番誇れるポイントだと思っているのは高校時代で、ないこさんは中学受験し家から片道1時間程かかる場所だった為、高校は家から自転車で5分の場所にある公立高校に入学した。
その高校は平均値50くらいの高校で、ないこさんの地元では市内で一番の進学校だったが、中学時代のないこさんはまったく勉強をせずオタク活動に精を出していた。
そんな自分のことを怒ってくる大人たちをどうすれば黙らせられるかということを真剣に考えてみることにした。
そしていろいろと考えてみた結果、自分のことを怒ってくる人たちより良い大学に入って良い企業に就職すればさすがに黙るのでは?という反骨精神で猛勉強を始めた結果、学力テスト1位になり更に生徒会長までになった。
ないこさんが過去を振り返った時にこの時期に培ったと思ったものとは・・・?
高校時代のすべてをかけた結果
幼い頃の将来の夢は「内閣総理大臣」だったが、高校の時もまだ総理大臣の夢を諦めていなかったないこさんは国会議員になるためには法律を学ばないといけないと思った。
そのために法学部を志望し法学部が一番強いところを考えた結果、「一橋大学」を目指すことにした。
当時勉強を教わっていた人に、「目指すなら一番高いとこっしょ!」と言われた言葉に触発されて、そのモチベーションで高校生活の3年間をすべて勉強に捧げて努力し続けた。
そんなないこさんの一橋大学受験の結果は・・・?
結成3ヶ月目の停滞期
6人組の歌い手グループ「いれいす」を結成して3ヶ月までの間、毎日リスナーのみんなが喜んでくれるかを考え続け、自分の持てる時間のすべてを注ぎ込んできたが、ある時伸び率が悪くなってきていることに気が付いた。
まったく伸びていないわけではなく、配信に来てくれるリスナーやTwitterのリアクションも少しずつ多くはないってきているが、武道館ライブを目標に活動している為ゆっくりとした成長にないこさんは焦っていた。
毎日悩みながら考え出来ることをすべてやり、仕事の合間に「いれいす」の企画を立てたりし、人生を振り返った時に一番ハードな時間を送っていると思うくらいだったにも関わらず、この苦しい日々を抜け出せない状況に心身ともに限界がきそうなこともあった。
そんな苦しい日々の中、誰かの心が折れかけた時にいつも支えてくれるのはメンバーであり、みんなどんなに過酷な状況でもしんどいということを表では言わなかったが、しんどい時にはお互いに支え合っていた。
6人が6人を支え合って生きていくために、深夜3時までしていたこととは・・・?
歌い手社長の誕生
YouTubeを中心に怒涛の勢いで成長を続け、ついに結成2周年を迎える時が来た。
ないこさんは同時接続者数1万6000人を超える大感動の生配信の場でリスナーのみんなに「いれいす」を法人化するという超重大発表をした。
いれいすは活動のほとんどをメンバー自身で行ってきたが、規模が大きくなるにつれて個人として行っていくのは限界が生じてきており、また信用の問題で法人格を持たない相手とは取引を行わない企業もあった為、活動の幅を広げる為に法人化することを決意した。
だがないこさんは「いれいす」だけのメンバーで法人化したのではなく、「いれいす」の他に「すたぽら」「シクフォニ」という2つの歌い手グループにも声をかけ、最終的に3つのグループで合同で起業した。
ないこさんが「株式会社VOISING」を立ち上げる時に一番大切にしていた想いとは・・・?
歌い手社長 フォロワー0人の会社員が3年後に武道館に立つ物語 [ ないこ ]
ないこ【歌い手社長】の感想
本著を読むまでは「歌い手」という存在を知らなかったのですが、たまにネット上で「○○を歌ってみた」という表示だけはチラッとみたことがあったので、本著を読んで初めて歌い手さんがどういうことをしているのか初めて知りました。
そして実名や顔出しをしていなくても、歌の実力で沢山のファンを作ることが出来、武道館のような大きな会場でライブをすることも出来るということにとっても驚きました。
でもそこまで辿り着くまでにどれだけ苦労してきたのかを知り、好きなことに向かって時には心がおれそうになったりしてもただひたすら夢に向かって進み続ける姿に胸を打たれました。
もしないこさんが一人だったら、途中で諦めていたかもしれませんが、どんな過酷な環境でも諦めずにいられたのは「いれいす」の他のメンバー達と苦しい時期を共に乗り越えてこれたからなのだなと思いました。
しんどい時に表では気軽にしんどいと言えない環境の中で、この人達の前でだけはしんどいと言えるという環境はどれだけないこさんの救いになっただろうということが伝わって来て、誰にでもそんな心を休められるような場所があることの大切さを感じました
ないこ【歌い手社長】おすすめポイント
田舎に生まれ普通の両親の元に生まれたないこさんが、どのようにして歌い手の道に進み、のちに「株式会社VOISING」の社長になったのか、恐らくないこさん自身も思いもよらなかった人生を歩むことになったドラマのような一冊です。
一人でも幸せに生きていけるし仕事も出来ますが、こちらの本は一人ではなく大切な仲間の存在が一人では見ることが出来なかった場所まで連れて行ってくれて、同じ気持ちを共有することが出来る素晴らしさについて書かれているので、きっと胸アツな気持ちになること間違いなしです。
ないこさんが「いれいす」の5人のメンバーを誘った時の経緯について、それぞれのメンバーに対してとても誠実にそして優しい想いを持ちながら接していたその姿勢はとても素晴らしいです。
そんなないこさんだからこそメンバーは付いていく決心が出来たんだなと納得出来るような素敵なエピソードが満載です。
まとめ
歌い手さんが好きな方には、歌い手さんが陰でどんな苦労や努力をされているのか、そしてどんなきっかけで歌い手さんになったのかということが書かれているので、今まで知らなかった沢山のことを知れると思います。
私のように歌い手さんという存在を知らなかった人には、歌い手さんがどんなことをしているのか。
そして歌い手グループがどのように結成されるのかなどがこと細かく書かれているので、今まで知らなかった新しい世界を知ることが出来ます。
小さな頃の夢を大人になって叶えられたという方は意外と少ないのではないかと思います。
ないこさんも小さな頃の夢は「総理大臣」でしたが、受験の過程でその夢を叶える道には進むことが出来ず、なんとなく入った会社でもやりがいを見つけられず生きる意味が見つからないと思うぐらいでした。
でもひょんなことから始めた歌い手の活動が武道館でライブを行う道に繋がり、ないこさんのように仕事にやりがいや生きがいを感じない方には、ちょっと気になったことでもまずはやってみることで思いがけない道に繋がるかもしれないということを教えてもらえるのでおススメです。
人に弱音を吐けなかったり自分の気持ちを人に伝えることが苦手な方は、ないこさんがどのようにメンバーとの絆を深めていったのか、「いれいす」の強い絆はどのように作られていったのかが書かれており、自分の人との付き合いなどの参考になると思います。
★この本が気になった方にはこちらの本もおすすめです★
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